水筒に麦茶を入れてきてよかった。
サコッシュから小さめのシンプルな水筒を取りだす。銀色のそれはひんやりして少しだけ暑さが和らいだような気がした。
それにしても……。
麦茶を一口含んでから辺りを見回す。
ここって昔は綺麗だった……はずだよね。なにもないところに連れてこないと思うし。
そもそもなんの神様を祀ってた神社なんだろう。説明書きもないし、お祖父ちゃんたちなら知ってるかな。
「……はぁ〜、涼しい……」
ここは陽の光がだいたい届かないから少しはマシだ。湿気があるからベタベタするのは辛いけど、そこはもう我慢するしかない。
「……?」
水筒をサコッシュにしまおうとして、視界のはしっこをなにかがかすったのに気づいた。
なんだ?
神社の裏……? 横……?
水筒をそっと横に置いて、ゆっくりと神社の右側に回ろうとして──。
「!」
──見つけた。



