それが夏休みに入ってからだったかな。
ここに連れてこられた一番の理由だね。
家にいると、茉耶と行くはずだった夏期講習のこととか、遊びに行く計画のこととか、もう叶わないって思ってもずっと考えちゃって。
だけど繁華街では気が楽だった。
誰も私のこと気にしないもん。
学校みたいに注目されることはないし、家で気をつかわれることもない。
楽だった。
今でも心から思う。
もちろん危険な目にはあったよ。ナンパされて連れてかれそうになったり、ケンカに巻きこまれそうになったり。
そういうときはもう行かないって決められるんだけど……二、三日するとまた行っちゃうんだよね。
よくないってわかってるのに、やめられない。
依存症の人の気持ちが少しだけわかった気がしたよ。
だから……うん、カウンセリングに連れてかれるわけだよね。
私がお母さんだったら同じようにするよ。



