n回目のリフレイン




 茉耶の泣き顔がしまい込んだ記憶から浮きあがる。


 そうか、茉耶からすれば彼氏がいない私は僻みから二人を別れさせようとする裏切り者なんだ。


 だから、もう二度と家に帰れないように私を閉じこめた。

 私を苦しめるために。


 だから、矢島くんと会わせて仲良くなってから取りあげた。

 私を悲しませるために。



 それならどうしようもないな。



 茉耶を苦しめ悲しませたのは事実なんだし、あの子の気がすむまでこの一週間をくり返そう。


 そう決めていたのに。


 茉耶はどういうつもりなのか、矢島さんを民宿に連れてきた。



 いいよ、茉耶。


 私をもっと絶望させようとしているのか、それとも別の理由があるのかはわからない。


 だとしても、のってあげる。


「座ろうか」


 石段を登りきったあと、矢島さんにうながされて一番上の段に並んで座った。矢島くんと話した日を思いだして、目の前がまた歪む。


「先に確認させてね」