規則正しい揺れに絶望する。
せめて帰りの急行であることを願って車内の電光掲示板を見上げた。寝起きの目は、光の粒がはっきりと示す行き先をとらえる。
〝布師ヶ浜行き〟
──ああ、またダメだった!
これで何回目かを数えるのは十回を超えたところでやめた。
前は途中で降りて、後から来たのに乗ったらどうしても眠くてそのまま寝てしまった。それがいけなかった?
前の前は眠らないように飴やドリンクを口にしても無理だった。
前の前の前は布師ヶ浜とは関係ない場所に行こうとした。
それでも起きたらこの急行に乗っているし、日付は八月一日に戻ってるしで、もうどうすればいいのかわからない。
「……マジ意味わかんない」
手で顔を覆って呟いても、誰かがヒントをくれるわけでもなく。
こうして私は何回目かの八月一日と、お祖父ちゃんちで過ごす一週間を繰り返すはめになった。



