取れかけた掲示物を丁寧に貼り直しているところか、友人の袖のボタン付け直しているところか。そんな面を知って、何となく気になって、気づいたら頭から離れなくなってしまった。
自分だけではなく、柴田が気になってる奴らも知っていただろう。
同じだから、すぐにわかってしまった。顔だけ見ていた奴はすぐに別の同級生に熱を上げていたが。
ライバルが減るのは正直嬉しかったが、柴田の表面しか見てないということでもある。そこは腹ただしくもあったが、メリットのほうが大きいと自分を納得させた。
ペンを持つ手と、そこから流れる文字を目で追う。
学習の記録や感想・反省欄。丁寧に、ときにペンを止めながら記入していく柴田に、俺との時間を一秒でも伸ばしてくれと願った。
「……あのさ」
「っ……なに?」
柴田が弾かれたように顔を上げた。やっぱり怖がられてるのかな、俺。
不思議そうに見上げてくる柴田に心拍数が上がる。ちょっと上目遣いなっているのは無意識なのか。



