シェヘラザードに捧げる物語




 それでも相談だけしていたわけじゃない。


「それから、その……ミネラルショーについて盛り上がってました」

『ミネラルショー? ですか』

「はい。原嶋さん、興味があるみたいで質問してました」


 電話越しに、『そうですか』と安堵した声が伝わってきた。

 これで原嶋さんが怒られなければいいんだけど。


「楽しそうでいい雰囲気でしたよ」

『気休めは結構です……それで、他に報告はありますか?』


 ピシャリと冷たくあしらわれてしまった。事実なのに。


「他に報告はありません」


 私の言葉に、『わかりました』と事務的な返事をされる。疑われてはいないのかと思ったけど、照屋さんの報告もあるだろうから嘘をつかれても平気なのかもしれない。


『秀樹の報告とも一致してますから、信じましょう』


 やっぱり。

 というか照屋さん、もう報告したのか……早いな。


『それでは今後もなにかあれば連絡しますので、よろしくお願いします』