復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(でもそれって、ちょっと寂しいな)


 胸がズキンと小さく痛む。
 婚約者ができたら、もうわたしを撫でてくれなくなるのかな? 可愛いって言ってくれることも、ギュッて抱きしめてくれることもなくなるかもしれない。兄妹なんて、それが当たり前なのだろう。だけど、これまでゼリックがわたしに向けてくれていた愛情が他の人に注がれるのは、結構しんどいかもしれないと思った。


(やめやめ!)



 そんなことを考えるなんてどうかしている。わたしはゼリックとアインハードに向き直った。


「お二人はどんな女性が理想ですか?」


 せっかくだから、この機会に両方の理想を聞いておきたい。ゼリックのお相手探しはわたしが主導したいし、アインハードの理想がわかったらそれに自分を近づければいいんだもん。自然な流れで聞き出すチャンスができたのは幸運としかいいようがない。わたしはそっと身を乗り出した。