復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「怖かったね。もう大丈夫だよ」


 よしよし、と男性がわたしを撫でる。優しい手つきに思わず涙が出そうになった。


(わたし、助かったの?)


 城から連れ出されたとわかった時点で『もしかしたら』って思っていたけど、男性の言葉や雰囲気から判断してわたしに危害を加える気はなさそうだ。


(よかった)


 泣き出しそうになったわたしを、男性が抱っこでゆらゆらと揺らす。


「ああ、疲れたね。もうすぐお家に着くから、それまで我慢してね」


 男性はわたしを高く抱っこしつつ、ニコリと人懐っこい笑みを浮かべた。どうやら男性はわたしを自宅に連れて帰るつもりらしい。