復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「ダメだよ、一人でこんなところに来たら」

「お、お、お兄様!?」


 なんで? どうしてゼリックがこんなところにいるの? というか、学園は? どうやってわたしの動向を把握したの? 聞きたいことが多すぎて、わたしは口をハクハクさせながらゼリックを見つめる。


「僕は学生だけど、アインハード殿下の側近候補だからね。殿下の情報は逐一耳に入るようになっているんだよ」

「そうなんですか?」


 そんなバカな!って思うけど、ゼリックが言うならそうなんだろう。だけど、まさか学園を抜け出してお城まで来るなんて思わないし……。


「リビーが来たんじゃなかったのか?」


 扉の前でやり取りを続けていたら、部屋からアインハードが出てきた。アインハードはゼリックを見て「なんでおまえが?」と目を白黒させている。


「大切な人の状況を把握するのは当然のことです」


 ゼリックはそう言ってニコリと笑った。そして、当然の顔をしてわたしと一緒に部屋に入っていく。