復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

 真っ白なドレスに身を包み、わたしは鏡に写る十一歳の自分と向き合っていた。

 身長は145センチメートル、黄緑色の髪の毛は腰ぐらいまで伸び、目鼻立ちはさらにくっきりとした。百年に一人の美少女も真っ青になるほど自他共に認める整った顔立ちだし、雰囲気が柔らかく天使のようだともっぱらの評判だ。


(完璧だわ)


 これで落ちない男はいない。いや、今日こそアインハードを落としてみせる!
 気合十分、わたしは馬車へと飛び乗った。


 アインハードと顔見知りになってから六年、わたしの復讐計画は一進一退の状況が続いている。

 まずはじめに、ゼリックはアインハードと手合わせをしたあと、王太子側近候補の座を辞退しようとした。


『このまま殿下のお側にいるわけにはいきません。まぐれとは言え、殿下に勝ってしまいましたから。僕は側近にふさわしくないと思うのです』


 ゼリックの主張はこうだ。
 だけど、わたしと周りの大人が全力で引き止めた。