「はじめ!」
合図と同時にアインハードが手のひらから炎を出し、ゼリックへと飛ばした。
「わっ」
ゼリックが焦った様子でそれをかわす。アインハードはニヤリと笑い、同じ攻撃を連射しはじめた。
(こいつ、ずるい)
あれでは、ゼリックは体勢を整える暇すらない。しかも、最初はある程度魔力をためて攻撃をしていたくせに、数を重視する戦法に切り変えたらしく、とにかく魔法が途切れないのだ。
「お兄様……!」
まさかゼリックが苦戦するとは思わなかった。ゼリックは天才で完璧で、誰にも負けるはずがないって思っていたから。
「お兄様、頑張って……!」
思わずそうつぶやいたら、ゼリックの口の端が少しだけ上がったのが目に留まる。
(って……あれ?)
もしかして、めちゃくちゃ余裕がある? だとしたら、演技がうますぎではなかろうか?
だけど、よくよく見ると、ゼリックは魔法を繰り出そうとすらしていないし、攻撃をかわすのも風魔法を駆使しているから体力が全く衰えていないようだ。
一方のアインハードはというと、小さな魔法をこれでもかというほど出したせいで、体力と魔力の消耗が激しく、見るからに疲れていた。ただ、お兄様に余裕があると気づいていないらしく、勝ち気な表情を崩していないし風格だけは立派である。
合図と同時にアインハードが手のひらから炎を出し、ゼリックへと飛ばした。
「わっ」
ゼリックが焦った様子でそれをかわす。アインハードはニヤリと笑い、同じ攻撃を連射しはじめた。
(こいつ、ずるい)
あれでは、ゼリックは体勢を整える暇すらない。しかも、最初はある程度魔力をためて攻撃をしていたくせに、数を重視する戦法に切り変えたらしく、とにかく魔法が途切れないのだ。
「お兄様……!」
まさかゼリックが苦戦するとは思わなかった。ゼリックは天才で完璧で、誰にも負けるはずがないって思っていたから。
「お兄様、頑張って……!」
思わずそうつぶやいたら、ゼリックの口の端が少しだけ上がったのが目に留まる。
(って……あれ?)
もしかして、めちゃくちゃ余裕がある? だとしたら、演技がうますぎではなかろうか?
だけど、よくよく見ると、ゼリックは魔法を繰り出そうとすらしていないし、攻撃をかわすのも風魔法を駆使しているから体力が全く衰えていないようだ。
一方のアインハードはというと、小さな魔法をこれでもかというほど出したせいで、体力と魔力の消耗が激しく、見るからに疲れていた。ただ、お兄様に余裕があると気づいていないらしく、勝ち気な表情を崩していないし風格だけは立派である。



