復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

 城内はとても広く、美しかった。一応わたしも姫だけど、城が襲撃されたのが赤ん坊の頃だったため、サウジェリアンナ城内の様子はほとんど知らない。多分、わたしの部屋やお父様やお母様の部屋ぐらいしか入ったことがなかったと思う。……というか、かなりの時間を眠って過ごしていたから覚えていなくて当然だ。

 とはいえ、国が違えば文化が違うということは、この一瞬で実感した。造りとか装飾とか雰囲気とかが絶妙に違うもの。学がないせいで、どこがどうって表現はできないけど。


「こちらでございます」


 わたしたちは城の中央にある部屋の前へ案内された。重厚感のある両開きの大きな扉が開かれて中に入ると、大きなソファが目に留まる。