復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(やっぱり可愛いから?)


 ……なんて自惚れたくなるけど、多分理由は違っている。完璧聖人ゼリックの妹ならば大丈夫だという謎の安心感が働いているのだろう。ありがたい……ゼリック様さまだ。だけど、当のゼリックはわたしと王太子を会わせたくないらしく、やんわりと断り続けている。


(かくなる上は)

「お兄様、わたしも一緒に行きたいです」


 わたしはゼリックの腕に抱きつきながら思い切り甘えた。ゼリックはムッと唇を尖らせ、うーんとしばらく頭を捻る。


「……今回だけだよ」

「はい! ありがとうございます」


 わたしはゼリックに見えないようにガッツポーズを浮かべた。