復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

 王宮にはすぐに到着した。わたしが知らなかっただけで、我が家は王都のすぐ近くにあるらしい。


「すごい! 人がこんなにたくさんいる……!」


 窓の外を見ながらそう言うと、ゼリックはそっと目を細めた。


「リビー、見て。あのお店、リビーが大好きなケーキ屋さんだよ」

「え? あそこが?」


 王太子の側近候補になってから、王都に出かけるたびにゼリックはわたしへお土産を買ってきてくれた。ケーキや花束、ドレスやリボンなどなど。寂しい思いをさせたお詫びってことなんだけど、改めて考えてみるとめちゃくちゃ甘い。パパやママよりもよほど財布の紐が緩い気がする。


「帰りにお店で食べて帰ろうか?」

「え? いいの?」


 外食なんて生まれてこの方(前世を含めて)したことがない! わたしが瞳を輝かせると、ゼリックがよしよしとわたしを撫でた。