復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

 それから二週間後、次の登城日がやってきた。


「リビー行ってくるね」

「はい、いってらっしゃいませ、お兄様」


 わたしはそう言って満面の笑みを浮かべる。お兄様はおや?と目を見開くと、小さく首を傾げた。


「今日は『一緒に行く』って言わないの?」

「はい。毎回わがままを言ったら困るかなって反省したんです」

「そっか……リビーはお利口さんだね」


 よしよし、とゼリックが頭を撫でてくれる。……これから先にわたしがしようと思っている行動を考えると胸が痛い。わたしは笑顔で、ゼリックが馬車に乗るのを見届けた。


(よし、今よ)


 わたしは、わたしにそっくりな等身大の人形(ゼリックが両親にねだって作らせた)をその場に置くと、マントで身を隠しながら、御者台へと飛び移る。