復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「お兄様がいないお屋敷ってすごく静かだし、つまらないんだもの。リビーも一緒に行きたいです」

「リビー」


 ゼリックはわたしを抱きしめ返し、頭をポンポンと撫でてくれる。


「僕だっておまえとずっと一緒にいたいんだ。だから言っただろう? 僕は側近なんてなりたくないって」

「えっ、それはその……」


 そうだった。ゼリックを半ば強引に側近候補に仕立て上げたのはわたしだった。


(いやいや、どちらも仕方がないことだし)


 復讐計画を成功させるためには、王家に近づくことが必要不可欠なんだもの。そのためにはゼリックに側近になってもらうのが手っ取り早い。でもでも、ゼリックが『わたしを城に連れて行く』ためには、一緒にいたいからって甘えるのが一番効果的なわけで。


「いつかリビーが大きくなったら連れて行ってあげるから、ね?」

「……はーい」


 そう返事をしたものの『いつか』では遅い。遅すぎる。
 わたしは苦々しい気持ちでゼリックを王宮へ見送った。