復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「リビー、約束して。今後は侍女と二人で出かけちゃダメだよ。僕がいるときにしてね」

「わかりました、お兄様」


 従順な妹のふりをして笑うと、ゼリックがムッと唇を尖らせる。


「リビー、本当に約束だからね」

「……はーい」


 珍しく真剣な表情のゼリックにわたしは内心でため息をつく。そういう顔をされるとものすごく裏切り難いというか、いざというときに良心の呵責に苦しみそうだ。


(とはいえ)


 次のわたしの目標はゼリックなしで出かけることではない。王太子のもとに出向くゼリックにこっそりついていくことだ。


 二週間後、ゼリックの二回目の登城日がやってきた。


「リビー、いい子で留守番してるんだよ?」

「……寂しいな」


 わたしはゼリックの質問にこたえないまま、ゼリックにギュッと抱きついた。