復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「お兄様、王太子殿下ってどんなお方?」

「そうだな……リビーが思う王子様とはちょっと違うかもしれないって僕は思ったよ」

「そうなの?」


 顔合わせ初日の夜、わたしの質問にゼリックはそんなふうにこたえてくれた。とはいえ、王太子のことをペラペラと喋ってはいけないから、当たり障りのない回答になっている可能性も大いにある。……いや、純粋過ぎるゼリックに限って、そんなことはないと思うんだけど。


「気になる! いいなあ、リビーも会ってみたいなぁ」

「え? リビーには僕がいるだろう? 僕がリビーの王子様になってあげるから、ね?」


 よしよし、とゼリックがわたしを撫でる。……わたしが言うのもなんだけど、本当に妹を溺愛し過ぎではないだろうか?
 毒気を抜かれそうになるのを必死にこらえ、わたしはゼリックに向き直った。