復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(って、ちょっと待って)


 わたしは急いで新聞記事をもう一度読む。


「『王家の人間は全員死亡』?」


 おかしい。だってわたしは――あの国の姫君だったわたしは生きてここにいるんだもの。しかも、わざわざ『死亡を確認した』って書き方をしてある。どうして――?


「ああ、幼いお姫様はお気の毒ですよね。なんにも悪くないし、まだ赤ん坊だったっていうのに」


 侍女がそう言って眉を下げる。わたしは「そうね」と返事をした。


(いったい誰が、なんのために情報を書き換えたのかしら?)


 赤ん坊まで殺したなんて、自国の人間にすらいい印象を与えない。侍女の反応がいい例だろう。記者には正直に『所在・生死ともに不明』と書かせればよかったはずだ。それなのに、わざわざ亡くなったと発表をさせた。誰が、どんな目的でそんなことをしたんだろう?


(復讐相手ははっきりしたけど、わからないことが増えてしまったわ)


 わたしはため息をつきつつ、新聞記事をもう一度読む。だけど、何度目を通したところで、ここにこたえはのっていなさそうだ。


(やっぱり、このままじゃダメだわ)


 そう強く思った。