(ドキドキしすぎて心臓が痛い)
息、苦しいし。なんだか全身が甘ったるい。
(だけど――嬉しい)
「リビーは僕がどれだけ我慢をしていたか、知らないんだね」
長い口づけのあと、ゼリックが笑った。それはいつもみたいに清らかじゃない、色気をはらんだ妖しい光をまとっていて。
体全体が心臓になってしまったみたいにドキドキと鳴る。さっきまでとは別の緊張感に体が震える。
ゼリックはわたしの頬にそっと触れると、とても愛しげに目を細めた。
「リビー、愛しているよ。僕と結婚してくれてありがとう」
「……うん」
その瞬間、わたしにはわかった。
ゼリックは妹としてだけじゃない。本当にわたしを愛してくれているんだって。一人の女性として求めてくれているんだって伝わってきた。
「リビーに触れてもいい?」
「…………うん」
心臓が破裂するんじゃないかってぐらいドキドキしながらこたえたら、ゼリックはとてもうれしそうに笑う。
その夜、わたしは自分が盛大な勘違いをしていたことを思い知った。聖人君子に欲がないなんて――わたしは大バカモノだ。
こうしてわたしはゼリックと夫婦になった。
そして、(別の理由で寝不足になることはあるにせよ)現世の両親の悪夢に悩まされる夜は二度と訪れなかったのである。
息、苦しいし。なんだか全身が甘ったるい。
(だけど――嬉しい)
「リビーは僕がどれだけ我慢をしていたか、知らないんだね」
長い口づけのあと、ゼリックが笑った。それはいつもみたいに清らかじゃない、色気をはらんだ妖しい光をまとっていて。
体全体が心臓になってしまったみたいにドキドキと鳴る。さっきまでとは別の緊張感に体が震える。
ゼリックはわたしの頬にそっと触れると、とても愛しげに目を細めた。
「リビー、愛しているよ。僕と結婚してくれてありがとう」
「……うん」
その瞬間、わたしにはわかった。
ゼリックは妹としてだけじゃない。本当にわたしを愛してくれているんだって。一人の女性として求めてくれているんだって伝わってきた。
「リビーに触れてもいい?」
「…………うん」
心臓が破裂するんじゃないかってぐらいドキドキしながらこたえたら、ゼリックはとてもうれしそうに笑う。
その夜、わたしは自分が盛大な勘違いをしていたことを思い知った。聖人君子に欲がないなんて――わたしは大バカモノだ。
こうしてわたしはゼリックと夫婦になった。
そして、(別の理由で寝不足になることはあるにせよ)現世の両親の悪夢に悩まされる夜は二度と訪れなかったのである。



