復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(最近、ひんぱんに夢を見るのよね)


 夢を――現世でのわたしの両親の夢を見るのだ。
 二人がどうなったのか、事件から三年が経った今もはっきりとわからない。

 というのも、この三年間でわたしは人並みの成長しか遂げられなかったからだ。

 歩くこと、喋ること、文字を読んだり書いたりすること……全部一度は経験しているんだから、人より簡単にこなせると思うじゃない? なんならチート的な感じでマスターできる予定だったのよ?

 だけど、予定はあくまで予定。わたしは自分の能力のなさをこれでもかというほど知ることになった。


(まあね……運動神経悪かったし、頭のできもよくはなかったもんね)


 現世で改善されたのは容姿。それから親ガチャ成功――というか金銭的な待遇ぐらいのものだ。……いや、そこが違うだけで本当にすごいんだけど。
 三歳のわたしにできることは、三歳児レベルでお喋りをすること、人並みの速さで歩くことと走ること、それからこちらの世界で言うアルファベット的な文字を単体で読むことぐらいだ。
 とてもじゃないけど、王族を暗殺したり、文献から必要な情報を読み取れるようなレベルじゃない。

 そういうわけで、わたしの復讐計画はどうにも長期戦になりそうだなぁと感じている。