復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

 鏡の前の自分を眺めつつ、ほうと小さくため息を吐く。

 銀色がかった黄緑色のストレートヘアと、エメラルドに例えられるほどキラキラした大きな瞳、顔も人気芸能人みたいに整っているし、肌だって雪みたいに真っ白だ。

 そんなわたしのクローゼットにはドレスが山程収納されている。これらは主にママの趣味で、フリルや刺繍、リボンがふんだんにあしらわれたたくさんの可愛いドレスに、年齢からすれば少し背伸びをした感じのシンプルなドレスが数着、それから動物の着ぐるみ的なものと天使の羽がついたドレスなんかもあったりする。

 つまるところ、この三年の間にわたしは伯爵家の愛娘へと昇格していた。


(ああ、前世のわたしに見せてあげたい)


 幼稚園にも通えず、毎日同じ服を着ていた幼少期。おもちゃも絵本もなく、外に遊びに行くことすら許されず、それを当たり前だと思いこんでいた。自分が周囲と違うと気づいたのは小学校に通うようになってからで、あのときは本当にショックだった。

 けれど、そんな人生とは決別済み。今のわたしは幸せそのもの――と言いたいところなんだけど、そうもいかなかった。