復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「それに、わたしのせいでゼリックやパパたちが傷つくのはもっと嫌なの」


 笑いながら涙をこぼすわたしに、ゼリックが優しく微笑む。それからもう一度、力いっぱい抱きしめてくれた。


(ゼリックはわたしに気づかせたかったんだ)


 自分が本当はどうしたいと思っているのか。だから、今夜の夜会に参加することを止めなかった。多分、国王に会ったらわたしの魔力が暴走しそうになるだろうことも全部わかっていて、あえてこの状況を選んだんだと思う。ゼリックなら絶対にわたしを守れるから。わたしが望むものをすべて与えられるとわかっていたから。


(ああ、本当に愛されているな……)


 現世の両親とゼリック、どっちがよりわたしを愛してくれているかなんて、考えるまでもなく明白だった。考えてみたら、どうしてわたしが両親のために自分を犠牲にしなければならないのだろう? なんだかおかしくて笑えてくる。