復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「嫌だなぁ……」


 産んでもらっておいてそんなことを思うなんて、わがままなのかもしれない。親不孝なのかもしれない。

 だけどわたしは、復讐なんてしたくない。

 ゼリックから真実を教えてもらったからってだけじゃない。誤魔化していただけで本当はずっと、そう思っていたんだと思う。


「ゼリック、わたし嫌だよ。誰かを傷つけるのは嫌だし、怖い」


 アインハードの顔を思い浮かべながら、胸が小さく痛む。復讐相手としか認識しないようにしていたけど、スパッと割り切るなんてわたしには所詮無理な話だったのだ。


「自分が傷つくのも嫌」

「もちろん。リビーが傷つくのは僕が絶対に許さないよ」


 真顔でそう言うゼリックに、わたしは思わず笑ってしまう。