復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(つまりわたしは、復讐相手に生かされていたってこと?)

「全然、知らなかった」

「知らなくて当然だよ。本来なら、知る必要のないことだからね」


 ゼリックが微笑む。色んな感情がごちゃまぜになって、わたしは無性に泣きたくなった。


「ゼリ――お兄様はどうして」

「ゼリックでいいよ。むしろそう呼んでほしい」


 ゼリックはそう言いながらわたしの背中をぽんぽんと撫でる。わたしはゼリックの胸に顔を埋めた。


「ゼリックはどうしてわたしに赤ん坊の頃の記憶があるってわかったの?」

「他ならぬ僕自身がそうだからね。リビーもそうだろうって思ったんだ」


 ニコリと微笑みながらゼリックが言う。さすがはゼリック。普通ならありえないことなのに、妙に納得できてしまう。わたしはなんだか笑えてきてしまった。