復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(お願い……もうやめて)


 痛い。苦しい。頭がボーッとして、自分が自分じゃなくなったような気がしてくる。体が思うように動かない。


「リビー?」

(もう嫌)


 もうなにも考えたくない。このまま楽になりたい。もしもアインハードをここで殺したら、わたしは解放してもらえる?


「ダメ……」


 体の中で魔力が暴れて弾け出そうな感覚がする。もはや自分では制御ができない。このままこの感覚が続けば、魔力はわたしの肉体を突き破り、アインハードもろとも爆発するだろう。もしも周りに他の生徒がいたら、被害はわたしたちだけじゃ済まないかもしれない。


「リビー?」

「お願い」


 復讐が成就するのは、まだまだずっと先のことだと思っていた。誰かを傷つける覚悟なんて、わたしにはまったくできていない。

 怖い。

 それに、わたしがアインハードを殺してしまったらゼリックやパパたちはどうなるの? もしもわたしのかわりに処罰されてしまったら?――そんなの絶対嫌だ。