復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「だが、今回は安全面は二の次に、俺の要望を通させてもらった」

「要望って、わたしとペアになることですよね? そんなにわたしとペアになりたかったんですか?」


 からかうようにそう言ってみたんだけど、アインハードは「ああ」と真剣な声音で返事をする。


「これまで散々ゼリックに邪魔されてきたからな。リビーと二人きりになれる機会を作りたかったんだ」

「え? えっと……」


 どうしよう。この展開はさすがに予想していなかった。
 つまり、なんだろう? アインハードはこれまでもわたしと二人きりになりたかったと。だけど、ゼリックに邪魔されてきたっていう認識でいいのだろうか?


(だとしたら、王太子妃に選ばれるのも時間の問題なのでは?)


 アインハードにその気がある上、わたしは今年の首席入学生だもの。学力優秀、素行も良好、家柄や容姿も悪くないのだから、誰よりも妃の座に近いと自惚れてもいい気がする。


「リビーは俺の妃になる気はある?」

「も、もちろんです! むしろ選んでもらいたいと思って、これまで努力を重ねてきたんです」


 食い気味にそうこたえたら、アインハードは静かに目を細め、わたしのことを抱きしめてきた。


「よかった」


 耳元でそう囁かれて心臓がドキドキと大きく高鳴る。ゼリックとは違うスパイシーなコロンの香りがして、わたしはゴクリとつばを飲んだ。