復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「わたしがフラフラしているからと声をかけてくださったんですよ」

「なるほどね……だったらあとで、僕からも殿下にお礼を言わなければいけないな。僕のリビーを気にかけてくれてありがとうって」


 ゼリックはそう言いながら、わたしのことを颯爽と横抱きにする。わたしは思わず目を見開いた。


「ちょ、お兄様!? いったいなにをしているんですか?」

「ん? 顔色がとても悪いからね。このまま自分で歩いたら危ないだろう? 寮まで運ぼうと思って」

「そんなことありません! わたしは大丈夫です! というか、これからまだ授業が残ってますし!」


 ゼリックの胸を必死に押して降りようと試みる。が、ゼリックはビクともしないしわたしの希望を聞き入れてくれる様子がない。こうなったゼリックは頑固だから、諦めるしか道はないだろう。わたしは渋々ゼリックの胸に顔を埋めた。