復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「リビー、今度三年と一年の合同演習があるのは把握しているか?」

「え? はい、昨日そのようなことをお聞きしました。たしか、王家の保有する山林でフィールドワークをするんですよね?」


 それは前世でいう自然教室のようなものらしい。異世界かつ高貴な身分でもそういうことをするのかって驚いたけど、単調な座学だけではつまらないし、わたしを含めクラスメイトたちも結構楽しみにしているのだ。


「リビーとペアを組めるよう、こっそり調整をしておいたから」


 耳元でそう囁かれ、わたしは思わず目を見開く。


「ほ、本当ですか?」

「ああ。当日、楽しみにしている」


 アインハードはそう言うと、わたしの頭を撫でてからもと来たほうへと去っていった。


(これは大きなチャンスだわ!)


 演習中はペアを組んだ相手と半日近くを一緒に過ごす。アインハードにわたしをアピールする絶好の機会だ。
 ……まあ、シャルロッテには申し訳ないけど、仕組んだのはわたしじゃないし! 復讐のためにはシャルロッテを含め、誰にも負けるわけにはいかないんだもの。


(よしっ! 気合を入れて挑まないと!)


 誰もいない廊下で一人、わたしはガッツポーズを浮かべるのだった。