朝だ。侍女が部屋のカーテンを開けると同時にわたしは目覚める。
(ああ、よく寝た)
あくびを一つ、わたしは顔をゴシゴシと擦る。小さくてぷくぷくした『the赤ん坊』って感じのこぶしは何度みても中々慣れない。だけど、最近は夜中に空腹で目が覚めることは減ったし、少しずつ体がいうことをきくようになってきた気がする。……まあ、誤差の範囲だけど。
「リビーおはよう! 今日もとっても可愛いね」
と、ゼリックが部屋に入ってきた。
(可愛いのはあなたのほうだって!)
もしも自由に喋ることができたら、絶対そう返事をするのにと思いつつ、わたしはニコニコと笑顔を浮かべる。
現世での生家である城が襲われ、この家に連れて来てから一ヶ月。わたしはすっかりこの家――グレゾール伯爵家の一員として馴染んでいた。
引き取られてしばらくの間は、正直言って気が気じゃなかった。わたしの存在が襲撃者にバレているんじゃないか、追っ手が来るんじゃないかってビクビクしながら過ごしていたから。
だけど、この家は城が襲撃されたことが夢だったんじゃないかと思うほど平和そのもの。だんだん身構えているのが馬鹿らしくなってきた。そうして、今に至るのだけど――。
(ああ、よく寝た)
あくびを一つ、わたしは顔をゴシゴシと擦る。小さくてぷくぷくした『the赤ん坊』って感じのこぶしは何度みても中々慣れない。だけど、最近は夜中に空腹で目が覚めることは減ったし、少しずつ体がいうことをきくようになってきた気がする。……まあ、誤差の範囲だけど。
「リビーおはよう! 今日もとっても可愛いね」
と、ゼリックが部屋に入ってきた。
(可愛いのはあなたのほうだって!)
もしも自由に喋ることができたら、絶対そう返事をするのにと思いつつ、わたしはニコニコと笑顔を浮かべる。
現世での生家である城が襲われ、この家に連れて来てから一ヶ月。わたしはすっかりこの家――グレゾール伯爵家の一員として馴染んでいた。
引き取られてしばらくの間は、正直言って気が気じゃなかった。わたしの存在が襲撃者にバレているんじゃないか、追っ手が来るんじゃないかってビクビクしながら過ごしていたから。
だけど、この家は城が襲撃されたことが夢だったんじゃないかと思うほど平和そのもの。だんだん身構えているのが馬鹿らしくなってきた。そうして、今に至るのだけど――。



