復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(くそっ)


 せっかくのアピールタイムだというのに! わたしはガックリと机に突っ伏す。
 学園に入学して今日で三日目。敷地が広大だからアインハードと遭遇する機会は案外少ないことにわたしは気付いた。

 昨日もオリエンテーションの最中や放課後にアインハードを探して回ったのに、結局会えずじまいだった。
 そのかわりにゼリックに見つかり、クラスの雰囲気や寮のことを根掘り葉掘り聞かれる羽目になったんだけど。


(まったく! ゼリックは本当に過保護なんだから)


 割り当てられた部屋の日当たりや家具が足りているかどうか、寮母のことなど、ゼリックはありとあらゆる質問をしてきた。わたしが『大丈夫』だって何回言っても『リビーには最適な環境で過ごしてほしい』って言って聞かないんだもの。愛が重すぎるのも考えものだ。


(いけない、今はアインハードのことを考えないと)


 わたしは気を取り直してアインハードをじっと見つめる。と、前の席でわたしとまったく同じ姿勢、同じことをしている女性が目に入った。