復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(それにしても、本当にゼリックは講師なんだなぁ)


 こうして教壇に立っているのを見ると、現実を突きつけられた感じがする。
 入学式のときもゼリックは講師陣の中にいたけど、子の晴れ舞台を見守る親みたいな感じだったのであまり実感はわかなかった。


(だけど)


 とそのとき、ゼリックがこちらをチラリと見る。それから蕩けんばかりの甘い笑みを浮かべた。


(うっ)


 わたしのお兄様、心臓にとても悪い! おまけに、わたし以外の生徒(男子を含む)まで流れ弾に被弾して、頬が真っ赤に染まっているではないか。危険すぎる――と窓の外に視線を移す。すると、ちょうど校外学習に出ようとしているアインハードを見つけた。


(気づけ! 気づけ!)


 わたしはそう念じながらアインハードをひたすら見つめる。が、彼はクラスメイトらしい男性たちと談笑をしているので、こちらに一向に気づかなかった。