復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「大丈夫ですよ。頑丈な体に産んでもらいましたもの」


 ゼリックはそれを聞くと、どこか困ったように微笑んだ。


「いいかい? くれぐれも無茶をしてはいけないよ。自分を大事に。リビーの体はリビーだけのものじゃないんだからね」

「……お兄様、その言葉は通常妊婦さんにかけるものです」


 ゼリックの意図はわかるけど。わたしになにかあったら傷つくのはゼリックだって言いたいんでしょう?

 ゼリックはわたしのツッコミにもめげず「そうだね」ってニコニコ笑いながら頭を撫でてくれた。二十一歳にもなってピュア過ぎる。


(さて、そろそろ行くか)


 わたしにとっての戦場、アインハードのもとへ。ゼリックのエスコートを受け、わたしは学園行きの馬車へと向かうのだった。