復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

 あれから数日が経った。


(ゼリックったら、大丈夫かな?)


 ひとたび実家に戻ってしまえばフランソワーズ様と顔を合わせることのないわたしと違い、ゼリックはあの人のクラスメイトだ。ひどいことを言われたり、脅されたり、取り巻きたちを使って窮地に立たされたり、大変な目にあっているんじゃなかろうか。


(イジメをする人間って本当にずる賢いからなぁ)


 前世の出来事を思い返しつつ、わたしは思わずため息をつく。

 フランソワーズ様は公爵令嬢で、わたしやゼリックよりも身分が高い。憲法のもとに平等を謳われていた前世ですら理不尽なイジメが横行していたのだから、身分制度の存在する現世ではなにが起こってもおかしくないとわたしは思う。

 だけど、残念ながらわたしにできることはなにもない。それがたまらなくもどかしかった。