(だけど、本当に事実を揉み消せるとしたら?)
相手は王家と縁の深い公爵令嬢だもの。たかが伯爵家の令嬢一人を傷つけたところで、大したことはないのかもしれない。なんの罪に問われることもなく、抗議をすることも許されないのでは?
――そうなったら、わたしは泣くことしかできない。
頬に傷が残れば、王太子に嫁いで復讐を果たすという目的も、生きる意味も、未来への希望も、全部失って引きこもる未来しかないだろう。
「嫌……」
こんなところで終わりたくない。第一、毎晩夢に現れる現世の両親はどうすればいいの?
「助けて……」
怖いよ。嫌だよ。助けてよ!
けれど、わたしを嘲笑うかのようにフランソワーズ様の指に力がこもる。わたしはギュッと目をつぶった。
「痛っ! なに! なんなのよ!」
と、声を上げたのはわたしではなくフランソワーズ様だった。
(なに?)
目をつぶっていたから状況がちっともわからない。おそるおそる目を開けると、そこにはゼリックがいた。
相手は王家と縁の深い公爵令嬢だもの。たかが伯爵家の令嬢一人を傷つけたところで、大したことはないのかもしれない。なんの罪に問われることもなく、抗議をすることも許されないのでは?
――そうなったら、わたしは泣くことしかできない。
頬に傷が残れば、王太子に嫁いで復讐を果たすという目的も、生きる意味も、未来への希望も、全部失って引きこもる未来しかないだろう。
「嫌……」
こんなところで終わりたくない。第一、毎晩夢に現れる現世の両親はどうすればいいの?
「助けて……」
怖いよ。嫌だよ。助けてよ!
けれど、わたしを嘲笑うかのようにフランソワーズ様の指に力がこもる。わたしはギュッと目をつぶった。
「痛っ! なに! なんなのよ!」
と、声を上げたのはわたしではなくフランソワーズ様だった。
(なに?)
目をつぶっていたから状況がちっともわからない。おそるおそる目を開けると、そこにはゼリックがいた。



