復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「ご家族の名前は? もしもわたくしの知り合いだったら、伝言ぐらいはしてあげてもいいけど」

「いえ、そんな。伝言をいただくような内容ではないので……」


 一瞬だけ「いいの!?」って思ったけど、よく考えたらわたしはゼリックに対して『怒ってます』と言いたいだけだから、誰かに伝言なんて頼めない。謝罪をしつつ、わたしは静かに頭を下げた。


「あらそう? それで、あなたは誰に会いたかったの?」

「はい。兄のゼリック・グレゾールに……」

「……!」


 わたしがそう言うと、フランソワーズ様は目を大きく見開いてこちらを凝視する。


「そう……あなたが」

「え? ええと……兄をご存知なんですか?」


 わたしが尋ねると、フランソワーズ様はクスリと笑う。