復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

(やっぱり、ちゃんと手続きしなきゃいけなかったんだ)


 だんだんと思いつきで行動をしたことが恥ずかしくなってきた。門番の男性にもこれ以上迷惑をかけられないし、出直したほうがいいだろう。


「あの、わたし……」

「どうかしたの?」


 そのとき、ちょうど出かけるところだったらしい女生徒がわたしたちに声をかけてきた。栗色の短いウェーブの髪に青色のツリ目、見るからに高貴――というかプライドの高そうな『ご令嬢』という感じの女性だ。


「フランソワーズ様、お出かけでいらっしゃいますか?」


 門番が腰を90度に曲げてお辞儀をする。わたしも思わず一緒に頭を下げた。


「……まあね。それで? この子は?」

「はい。ご家族の方に会いにいらっしゃったそうなのですが、事前に約束をしていないそうで」

「あらあら。せっかく来たのに残念だったわね」


 フランソワーズ様という女性がそう言って目を細める。やっぱり事前に約束をしていないと面会は難しいようだ。わたしはシュンと肩を落とした。