復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!

「そういうことでもありません! まったく、これから婚約者を選ぼうという大事な時期に、変なことをなさらないでください」

「変なこと? そんな……」


 ゼリックは傷ついたような表情を浮かべると、シュンと肩を落とす。


(うっ)


 そんな顔しないでよ。なけなしの良心が疼くじゃない。おまけに、ゼリックの純粋さに感化された令嬢たちまで、わたしを責めるような表情で見はじめる。


「へ、変なことっていうのは言いすぎかもしれませんけど! キスやハグは妹ではなく愛する人にすべきことです」

「……だったらなんの問題もないね」


 ニコリ、とゼリックが笑う。その瞬間、令嬢たちが「きゃー!」と黄色い悲鳴を上げた。


「なんて一途な!」
「美しい兄妹愛!」
「リビー様が羨ましい!」
「これはわたくしたちに付け入る隙なんてありませんわね」

「えっ、ちょっ……待って!」


 お願いだからそんなこと思わないでほしい! みんなにはゼリックとの結婚を望んでほしいし、わたしのかわりになってほしいんだってば!