鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜

……はぁ、一度ハルって言うやつと向き合ってみるか……。




「アキ、どーしたの?」




こいつ何……!ママを一度おいだしたほうがいいかな……?





「ママ、ごめん。
私の勘違いだったみたい。」




「あら、そう。
もう、変な心配かけないで。」



あーハルってやつのせいだ。絶対信用なくなってきてる……。


「は~い」


ちなみにハルは、まだ煽るような表情だ。



あの、ハル…………!私のことばかにして……!



ママが部屋から出て行ったから、ハルのことについて考える。




あれっ……?ハルってどうして鏡のなかにいるの……?




「いま、俺がどうして鏡のなかにいるのか不思議に思ってるだろ。」




な、なんで私の考えていることわかってんの……?




「今も自分の考えなんでわかってるのって思ってるだろ」




「はい……」




「アキはとってもわかりやすいからほんとにすぐ顔に出る。」




こいつなんなの。私の考え読み取って……


まぁハルの言っている通り私の感情が、顔に出やすいのは、本当。気をつけないと。


私が気を引き締めた時にある考えがもう一度舞い降りてきた。



「あっていうか"名前"!なんで私の亜紀って名前知ってんの……!」


気を引き締めたのにもかかわらず、嫌な顔をしながらきいてしまった。


「教えないと、だめか……?」




ハルが子犬みたいに聞いてきた。


そんなに瞳をうるうるさせてきて、元がとってもかっこいいのに。
というギャップのようなものにやられていまい……


不敵にも可愛いと思ってしまう自分がいる。




知らない人が自分の名前を知ってて気にならないわけがない……!ここは、心を鬼にしなきゃ……!




「教えてください!」



「俺とアキは幼なじみ。おそらくアキは俺のこと、忘れている。俺はこの鏡の世界から抜け出すためにアキのところにやってきた。」




いやいやなにそれファンタジーすぎる。でも……
鏡のなかにハルはいるのに部屋にはいない。これが現実。信じた方がいいの?




「本、当?鏡の世界って何?」




「鏡の世界についてはまだ教えられない。アキが気づいてほしい。」




鏡の世界って何なの?私の部屋に勝手に現れてママもハルのこと見えないみたいだし。なんなの、ドッキリ?




「今日のところはとりあえずバイバイするね。また明日」




えっ、勝手に現れて勝手に帰るの?自由すぎない?




この日は、嵐が過ぎ去っていった。