こもれび日和

「あっ、」

「おい、春夏秋冬。集中する。」

担当の先生の声が飛びます。

「すみません!」

急いで指を洗って、絆創膏を貼っている間、

律は自分に言い聞かせました。

(考えずにはいられない。ちゃんと探そう)

 数日後の昼休み。

律は思い切って、文学部の建物に足を踏み入れました。

安い蛍光灯の光と、廊下はインクと紙のような臭いがしました。

少し場がずらしている感じがして、歩幅は自然に小さくなりました。

「ここが必修科目のエリアだと思うんだけどなぁ」

掲示板の前でうろうろしていた時、横から声が聞こえました。

「ごめんなさい、掲示板を見たいんですけど。え?春夏秋冬君?」

振り向くと、以前、駅前のカフェで「席が空いていますよ」と言ってくれた、文学部の女の子が立っていました。

「ええと...蘭さんと同じゼミの、ええと...」

「菅野です。菅野繭子(かんの まゆこ)。別に覚えていなくても構いません。」

繭子は笑いました。そして律の顔を見つめました。