【完結】Dressyに恋をして

焼肉屋で食事をし損ねた私たちは、テイクアウトしたサンドイッチとコーヒーを持っていたが、それは焼肉屋のタンよりもカルビよりも、ロースよりも美味しかった。

何故だろう?

社長が私を連れ出してくれて嬉しかった…

美佳よりも私の方に来てくれて嬉しかった…

「それ、何?」

「え…?」

「その、飲んでるやつだよ。」

「あぁ、これ、キャラメルラテですよ?」

「ふぅん…
一口くれよ。」

社長は私の方に手を伸ばしてそう言った。

「で、でも…!」

「は?」

「そしたら、その、間接キスになり…ませんか…?」

「はぁ…?
今更だろ。
もう、間接どころか直接キスしたろーが。」

社長は平然として言う。
だからっ!
それがおかしいんだってば!

「早く渡せよ。
腕がだるい。」

社長は言う。

私は渋々とキャラメルラテを渡した。

そんなこんなで、私たちは夜景を見ながらいろんな話をした。

「じゃあ〜、次は好きな食べ物!」

「もーいいよ…
それも、知ってるから…」

社長は私の質問攻撃にげんなりした様子で言う。

「知ってる…って、なんで…?」

当然の疑問である。

「なんでだろうな。
お前のことなら何だって知ってるよ。」

「何ですか、それ。
ストーカーじゃ無いですか。」

私は冗談混じりに言うけれど、社長は…

「今も昔も、江波って酷いやつだよな。」

「はい?