【完結】Dressyに恋をして

それは、社長と江波先輩のキス写真だった…

俺は氷の塊でも落ちてきたかのような衝撃で、その場に棒立ちになった。
そして、その写真を見つめると、心の奥にメラメラと炎が燃え盛っているのが分かった。

「東雲君…
その写真の事は…っ!」

必死で懇願するような彼女にも、嫉妬した。

「…大丈夫です。
言いませんよ。」

俺は燃え盛る炎に何とか蓋をして、そう答えた。

「あ、ありがとう!」

しかし、消火してない炎はすぐに燃え広がっていった…

「ねぇ、先輩…?」

「ん?
なぁに?」

部署に戻り、可愛い後輩を演じて上目遣いで江波先輩にそう尋ねれば、彼女は写真の事など忘れてしまったかのように、そう答えた。

忘れるはずがないのに…!
俺の心に火を落としたのは、あなただ…!

「実は仕事のことで大事な相談があるんです…
江波先輩にしか言えない事で…

今日の夕飯ご一緒出来ませんか…?」

「え…
良いけど…
ここの会議室でもダメな話なの…?」

「すいません…」

俺は健気にそう言った。

彼女は快諾してくれた。

♦︎♦︎♦︎

居酒屋にて。

「だからねっ!
東雲君!
私はButterfly社にはもっともっとグローバルになってほしいわけ!」

江波先輩はビールを飲みながら力説していた。

俺は、そうですね、そうですね、と、彼女の話をひたすら聞いた。