【完結】Dressyに恋をして

「もう、帰るからっ!」

「送って行きますよ!」

「良いわよ!
余計危険だわよ!」

私は東雲君を振り切ってバスに乗った。

な、な、な、何なの!?

お前ら2人はキス魔か!!!

女なら誰でもいいのか!?
あぁ!?

ヤクザみたいな言葉を心の中で呟きながら、私はバスに揺られて帰った。

…もう、会社、行きたく無い…

不登校の小学生のような事を思ってしまう。

だって、キスされっぱなしで…

私が悪いの!?
隙があるから!?

♦︎♦︎♦︎

次の日、私はマスクを付けて会社に向かった。
キス予防措置だ。

これなら…
大丈夫…
よね…?

すると、すぐに社長に呼びだされた。

「社長、江波です。」

「あぁ、入れ。」

社長は相変わらず短く答える。

「は?
お前、風邪か…?」

社長は切長の瞳を少し丸くして驚き、そう尋ねた。

キス予防措置です。
とは、言えないか?

「はい、少し喉の調子が…」

適当な嘘をつく。

「そうか…
熱は?」

「いえ、そこまで大した事は…」

「あぁ、それなら良かった。
いや、明日カフェの下見に行く。
お前も俺に着いてこい。」

九条社長は言った。

「は…?
カフェの下見…ですか…?」

「そうだ。
CdBDはショップカフェだろ?
だから、何店舗か手本になるようなカフェをピックアップしてる。
朝10時にマンションに迎えに行くから用意しとけよ。」