【完結】Dressyに恋をして

私はかなりの愛想笑いでそう言った。

恐らく社長なりの配慮だろうが、急過ぎるし、何も聞いてないし、やり方がぶっきらぼう過ぎる。
私は苦笑いせずにはいられなかった。

しかし、アシスタントの東雲君はかなり心強かった。
やはり、他社の男性社員とやり取りをする時に、東雲君が居るのと居ないのでは大違いだった。

ただ…
東雲君はかなり女性人気が高く、私は一気に僻みの対象となってしまった…らしい。

「何よ…
大した事無いじゃん!」

とか。

「ブスじゃね?」

とか。

散々の嫌味を言われる。

だが、しかし、大野みたいなクソ野郎に襲われるよりは遥かに良い。

「江波先輩!
今日の予定は!?」

犬みたいに懐く東雲君に私は若干戸惑いながらも、今日のスケジュールを伝えた。

♦︎♦︎♦︎

夜9時。
私はまだ、社内に残って仕事していた。

ポスターの最終調整だ。

えーと、撮ったポスター写真は、16枚。
この中から、ザ・ベストを選ばなければならない。
どれが良い…?

やっぱり服を見せたいから…
アップより、引いた写真…よね?

人数は…?

その時、美しく長い指先が一枚の写真を差した。

「これがベストだろうな。
この写真をアップにしてくれ。」

手をたどると…

「しゃ、社長!?!?」

九条社長が高めのチェアに座り、長い足をもつれさせながら、私のパソコンを覗き込んでいた。

「何だ…?