「ウェイン伯爵の跡継ぎで、学校でも優秀な成績を収められている。性格も真面目な方で、学校でも人気者なんだ。ああ。シェリルの嫁ぎ先には、ちょうど良いかもしれないな……それは、父上もお祖父様も、同じように思われるだろう」
この時、顎に手を当てた兄は何も意図せずにそう言った。彼にしてみれば、ただなんとなく、心に浮かんだ事実をそのまま口にしただけなのだろう。
私の心には、兄の言葉が強烈に残り続けた。
ーーーーわたしのとつぎさきにはあのかれがちょうどいい。
貴族の結婚は、政略結婚が主流だ。お互い求め合う恋愛結婚もあるにはあるけれど、この国の狭い社交界で適齢期の異性と求められて求めるという高いハードルを越えなければならない。
私のルーシャン公爵家では、兄ロバートが跡継ぎ。貴族は長子相続が原則だ。相続権を持たない私は、いつか親が認める誰かと結婚して家を出ることになる。
この時、顎に手を当てた兄は何も意図せずにそう言った。彼にしてみれば、ただなんとなく、心に浮かんだ事実をそのまま口にしただけなのだろう。
私の心には、兄の言葉が強烈に残り続けた。
ーーーーわたしのとつぎさきにはあのかれがちょうどいい。
貴族の結婚は、政略結婚が主流だ。お互い求め合う恋愛結婚もあるにはあるけれど、この国の狭い社交界で適齢期の異性と求められて求めるという高いハードルを越えなければならない。
私のルーシャン公爵家では、兄ロバートが跡継ぎ。貴族は長子相続が原則だ。相続権を持たない私は、いつか親が認める誰かと結婚して家を出ることになる。



