おひさまからのラブレター

 それからというもの、おひさまの心は、まだ見ぬおつき様のことでいっぱいになりました。

 おひさまは森の仲間たちにに、おつき様の話を尋ねて回りました。

 夜露に濡れた花は、宝石のような雫を、こぼしながら言いました。

「おつき様が優しく撫でてくださるから、私はこうして潤っていられるの。あの方の光は、魂の飲み物なのです」

 旅する渡り鳥は、遠い国を想う目で胸を張り、歌うように語りました。

「ああっー 夜の海を銀色に染める彼の方の光は。あれこそが、旅を続ける私たちの心を支え、唯一の明かりなのであーる。あんなに気高くて美しいものは、ほかにないのであーる」

 おひさまは、深く、深く考え込んでしまいました。

「僕が照らせば、花は喉を乾かし、生き物たちは日陰を探す。なのに、その方はみんなを癒しているというのか……」

 おひさまの心に、初めて「憧れ」という名の、切ない影が落ちました。