私の従者は…

そう言った途端、希咲羅ちゃんの顔が赤くなった。満更でもないようだ。
「満更でもないのね」
「そりゃまぁ…まったく知らない方とお付き合いして結婚するよりは…」
「ひゃー!」
美璃ちゃんが興奮気味に声を上げる。
「男性から見てどう思います?」
希咲羅ちゃんがいきなり伊織に話を振った。
「えっ?私ですか?」
伊織はびっくりしたように目を見開いた。
「はい。男性の意見も聞きたいです」
「そうですねぇ…私は男性でも女性でも好意を伝えられるのは嬉しいと思います」
「そうですよね!」
その答えを聞いた美璃ちゃんが賛同する。
「伊織さんにはそういう方はいらっしゃるんですか?」
希咲羅ちゃんがぶっ込んだ質問する。
「私はお嬢様にお仕えするのが役目ですから」
「でもこんなに美男美女だったらもしもって事もあるのでは?」
美璃ちゃんがさらに突っ込む。
「お嬢様はお美しいとは思いますがあくまでお嬢様と従者の関係ですので」
そこまで聞いて私は少しショックを受けた。内心では期待していたのだ。もしかしたら少しは好意があるのではないかと。でも考えてみればこの場でそんな事を言えば大変な事になってしまう可能性がある。それを避けるために当たり障りのない事を言った。それだけなのになんだかモヤモヤする。