私の従者は…

そうなのだ。同じ大学内と言っても学部が違えば会う機会は少ない。私達5人がこんなに近くで接するのはこれが最後になるかもしれないのだ。
「希咲羅ちゃんは何学部だっけ?」
「国際学部です。将来留学もしたいので」
「いいわね」
「会長は?」
「経営学部よ。将来うちの会社を継ぐかもしれないから一応ね」
「副会長は?」
「経済学部です。お嬢様と授業が重なる事も多いので」
「そんなに一緒に居なくても大丈夫って言ったのよ。好きな事勉強してって」
「それは親にも旦那様にも言われましたし好きに選びました」
「本当?」
「はい」
「私だっていずれ結婚とかしたら伊織は従者では無くなる可能性だってあるのよ」
「えっ?」
「だって私女だもの相手の家に嫁ぐことになるわ。そしたらずっと従者を連れてるわけにはいかないじゃない」
「そうですわね」
「それなら自分のためになる勉強をした方がいいわ」
「でも先程みたいに男子にナンパされる可能性もあります」
「ナンパされたんですか?」
「お嬢様は気づいておりませんでしたが」
「余計なこと言わないで」
「将来的にご結婚なさるとしてもそういう場面になった場合しっかり守るのが私の役目です」
「ふふっ。相変わらずお2人は仲がよろしいのですね」