私の従者は…

伊織がかっこ良すぎるのだ。いつもの執事服とデザインはそんなに変わらないのにスタイリングが少し違うだけでこんなにかっこよくなるのかとびっくりした。
「お嬢様!」
琴ちゃんに肘を突かれやっと正気に戻る。
「あっごめんなさい。かっこいいわ」
「ふふっ。ありがとうございます。お嬢様もお綺麗です」
「ありがとう…」
伊織は普段クールでツンツンしているのにそういう時だけは純粋な顔で笑う。それにまた惚れてしまう。なんともズルい男だ。
部屋を出て玄関に向かおうとすると両親がいた。
「凛、とっても綺麗だ。卒業おめでとう」
「お父様、素敵なドレスをありがとうございます」
「いいんだよ。このドレスはお母さんと選んだんだ」
「お母様も?」
「なにか?」
「いえありがとうございます。お母様」
「思った通りでしたわ」
「ふふっ。お母さんは照れているんだよ」
「んっんっ!遅刻するわよ」
母はわざとらしく咳払いしてそう言った。
「それでは行ってまいります」
「私達も後から行くからね。気をつけて」
両親に見送りを受け学校に向かうと生徒会メンバーは誰も来ておらず私達が1番最初のようだった。