私の従者は…

でも私は告白する予定はない。そもそも伊織へのこの気持ちは心に大切に留めておくつもりだ。もし言ったとしても四六時中一緒にいる相手に振られたら耐えられない。
顔を真っ赤にしながら告白をしている女子を少し羨ましくも思いながら眺めていると
「そろそろ時間です。行きましょう」
と伊織に声をかけられた。
卒業生達は卒業パーティーの準備のため一度家に帰宅し夜着飾ってまた戻ってくる。生徒会メンバーは卒業生が来る前に戻って来なければならないのでここであまりゆっくりしている時間はない。伊織が呼んでくれた車に乗り家に着くと急いで父が用意してくれたドレスに着替える。
「お嬢様、とってもお似合いです!」
着替えを手伝ってくれた琴ちゃんが言う。
「あとはメイクとヘアをもう少し整えてアクセサリーをつけましょう」
琴ちゃんの方が張り切っている。
今日着ているのは青を基調としたドレスで下の方にいくにつれて紫のグラデーションが入っている。どちらも私が好きな色だ。
その時。
「お嬢様、ご準備できましたか?」
ノックと共に伊織が入ってきた。私は思わず固まってしまった。